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蝦皮に迷惑な〝嘘つき〟の代名詞

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大連の乾物市場に行くと、小エビの干したものが大量に売られている。海米(hai mi)、烤蝦(kao xia)、蝦皮(xia pi)=写真=などである。


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 大連の乾物市場に行くと、小エビの干したものが大量に売られている。海米(hai mi)、烤蝦(kao xia)、蝦皮(xia pi)=写真=などである。
 海米は小エビの皮を剥いて干したものだが、米と言ってもライスのことではない。小粒のものは穀物以外でも米と言うのである。蝦皮は体長2センチぐらいで日本の桜エビの仲間であるが桜エビより小型である。今回はこの蝦皮に注目してみよう。
 蝦皮の本名は毛蝦(mao xia)である。体は小さいのに触覚のひげが体長の3倍も長いのでそう呼ばれるのであろう。毛蝦は中国では何処でもとれるが、黄海や渤海でとれるのが大連で売られているのである。浮遊動物類であって普段は海中深いところに居るが、夏になると海面近くに上ってくる。そこを網で一網打尽にするのである。
 生の毛蝦はなかなか手に入らない。市場で売られているのは一度煮て干したものである。煮るとほのかに桜色になり光沢が出る。そして名前は蝦皮と呼ばれる。実際、皮ばかりであり、中身がないからそう呼ばれているのであろうか。そのためか、江西省の南昌辺りでは“蝦皮”と言えば嘘つきの代名詞である。“好蝦”と言えばおいしい蝦のことでなく、大嘘つきのことである。蝦皮にとって迷惑な話である。
 蝦皮の栄養価は非常に高く、カルシウムはもとより蝦青素(xia qing su= カロチン)の含有量が多い。蝦青素はスーパービタミンEと呼ばれる。その抗酸化作用は絶大で、女性や老人の味方である。値段は500グラムで15元とかなり安いので多食をお勧めしたい。値段には、大きさ、色、光沢などによりかなりの幅がある。黒ずんだり、欠けたりしたものは安い。
【料理】
 蝦皮は一度油で揚げるか空煎りしてから料理に使うと、蝦の香ばしい味が強調される。中国人はニラ、卵、蝦皮を具にした包子を、また、ひき肉を加え餃子にするのが一般的であるが、サラダ、冬瓜スープ、卵料理、揚げ肉団子などに入れるとよい。
 私は蝦皮を入れた「ニンニク・サラダ」をよく作る。サラダ菜、キュウリ、トマト、タマネギの生野菜ミックスを作り、そこへ空煎りした蝦皮を混ぜ、スライスしたニンニク片をサラダ油で煎り焦げ色が着いたらサラダ油とともに生野菜にかける。ジューとした音がする。うまみ調味料と塩で味付けする。蝦の香ばしい味がして食が進む。蝦皮の入ったニンニク・サラダは玉芸舎の定番料理である。

この投稿は 2011年3月31日 木曜日 5:32 PM に Whenever誌面コンテンツ, okaさんの食楽人生 カテゴリーに公開されました。

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掲載日: 2011-03-31
更新日: 2011-10-10
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