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巨大ヤドカリ「蝦怪」を食す
2月の大連、近所の海鮮市場の奥でドアを叩くようなコツコツ、コツコツと言う不思議な音がする。食材をあさる者でないと、そこまで気がつかないだろう。この音は何かというと、大きなサザエの殻を叩いて中から大ヤドカリを追い出しているのである=写真=。殻から出た姿は蝦でもない蟹でもない不思議な姿をしている。この姿は椰子蟹と同じである。ヤドカリ類の最大のものが椰子蟹である。
2月の大連、近所の海鮮市場の奥でドアを叩くようなコツコツ、コツコツと言う不思議な音がする。食材をあさる者でないと、そこまで気がつかないだろう。この音は何かというと、大きなサザエの殻を叩いて中から大ヤドカリを追い出しているのである=写真=。殻から出た姿は蝦でもない蟹でもない不思議な姿をしている。この姿は椰子蟹と同じである。ヤドカリ類の最大のものが椰子蟹である。
ヤドカリは寄居蟹又は寄居蝦というのが正式名であるが、ここ大連ではこの大ヤドカリを“蝦怪”(xia guai)と呼び、1月~4月に海鮮市場に現れる。特に旧暦2月2日には蝦怪は大量に出回るのである。蝦怪は安くはない。普通1斤(500グラム)当たり10元であるが、大きなものになると35元もする。昔はタダみたいに安かったのでかなり食べられたのであろう。
旧暦2月2日は虫や蛇、竜が目を覚ます、「龍台頭」と言い龍が頭を持ち揚げる日である。人間達は、この日に何ゆえ蝦怪を食べるのか定かでないが、蝦怪も2本の大きなハサミを持ち上げると2+2になるので縁起を担ぎ、この日に食べるのだと言う人がいる。また皆こぞってこの日に散髪をするのは、中国人は龍の子孫と思われているので龍が頭をあげると意気が揚がり、この日に散髪するとその頭も龍頭になってとても縁起がよいと言われているからである。縁起担ぎは中国人の得意とするところである。
大連の蝦怪は黄海でとれるが、このくらい大きいものだとかなり深いところで生息している。面白いことは蝦怪を追い出した殻を魚師たちはまた海に戻して蝦怪を育てている。ヤドカリは一生のうちで10回ほど宿を代える。大きくなれば次第に深いところに移るのだ。
【料理】
特筆するような料理法はないが、食べられる部分が少ないので、茹でるか蒸すかが一般的である。大きなハサミの中には肉があるが、その味は蟹のものと変わりない。腹部は非常に柔らかくグニャグニャとした感じで噛み締めてジュースを吸うのである。腹部には少し毒素が含まれていて食べ過ぎるとめまいなどを起こすそうである。日本でも紀伊半島では大きなヤドカリを料理して食べさせているそうですが、果たしてどんな料理なのだろうか。ヤドカリ鍋・ヤドカリメシなんて食べたことはない。
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更新日: 2011-10-10
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サザエサイズのヤドカリでは大きいといいません。
1週間後に大連へ行くのでネットで情報をみていてこの記事に出会いました。
サザエサイズのヤドカリでは大きいとは言えません。
私は西表島に移住したものですが、冬場タコを取りに海岸へ行くと極たまにほら貝に入ったヤドカリがいます。貝の大きさは25~30cmで、それに足りるヤドカリが入っています。
今は少なくなってきていますが、深い海でなくても海岸でも見受けられます。
地元の人たちは、重いのとタコ取りに必死で持っていきませんが、私はタコよりもヤドカリが好きです。
面倒なので貝ごと蒸して食べます。
おっしゃるとおり、はさみや頭のほうは毛がにのようにたんぱくです。しかし、胴体のみそは濃厚で、とてもおいしく、身はオマールエビのような肉質です。
磯貝 博史さん、
貴重なコメント有り難うございます。西表島の巨大ヤドカリをぜひ見てみたいものです。