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青羅卜は医者知らずの保存食材

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今回の主役は中国産大根の「羅卜」(luo bo)。大連の野菜市場では青い大根と白い大根とが売られているが、10年前は白い大根は市場にはなかった。いつの間にか白い大根が幅を利かせるようになったが、市場では青い大根がまだまだ主流である。


青羅卜は医者知らずの保存食材 1
青羅卜は医者知らずの保存食材 2
青羅卜は医者知らずの保存食材 3

 今回の主役は中国産大根の「羅卜」(luo bo)。大連の野菜市場では青い大根と白い大根とが売られているが、10年前は白い大根は市場にはなかった。いつの間にか白い大根が幅を利かせるようになったが、市場では青い大根がまだまだ主流である。
 羅卜と言っても種類が多く、青羅卜=写真1=、白羅卜、紅羅卜(カブのようなもの)などがある。また人参も胡羅卜(hu luo bo)と呼ばれているのである。白羅卜は、昔は日本羅卜と言われていたが、水っぽいので中国人には余り好かれない。11月になると青羅卜が大量に出回る。農家がトラックいっぱいに積んだ青羅卜を道路脇で売るのである。そんな新鮮な青羅卜はかなり甘いので、私は果物感覚でよく生で食べる。青羅卜は中国原産であって、天津の青羅卜が特に甘いので有名だ。
 日本人は専ら白羅卜を食べているが、青羅卜も料理法を知っていればなかなかの食材である。青羅卜は白羅卜と違って肉質は水分が少なく、固く緻密である。いささか臭みがあるのが欠点であるが、かなりの健康食材なのである。「冬吃羅卜夏吃姜、不大夫開葯方」という言葉がある。冬には青羅卜、夏には生姜を食べていれば医者知らずである、と言う意味である。
 大連人は青羅卜を大きく切り刻み日干しにして冬の保存食を作るのが一般的である=写真2=。水で戻して多くの料理に使う。コリコリとして歯応えがあるのがよい。青羅卜をタクワンにして保存すると言うことはしない。晩秋の時期住宅街では白菜も大量に出回るので青羅卜と白菜が保存食競争しているような感がある。
 切り刻んだ青羅卜を道路脇や樹に掛けて干しているのはまだよいのだが、ひどいのは歩道上で広げて干しているのである。埃をたくさんかぶってしまうのではないか、通行人がツバを掛けるのではないか、そんな余計な心配もしてしまう。
【料理】
 東北家庭料理「羅卜糸丸子」
 青蘿卜、長ネギ、香菜、生姜、人参を2センチぐらいに細かく刻んで小麦粉でまぶし、五香粉、塩、醤油で味付けをする。塩で水分が出るので水は入れない。卵を入れてもよい。適当に丸めて油で揚げれば羅卜糸丸子が出来る=写真3=。精進揚げの感覚で食べるとよい。友人宅で馳走になったが、外皮を厚く取り除いて味噌汁の具にしてもよい。また、料理とは言えないが、青蘿卜の“大根おろし”は美しい緑色をしていて、辛さも調節出来る。辛さは表皮にあるので表皮を取り除けば辛さも和らぎ、臭みもなくなる。一度お試しあれ!

この投稿は 2011年1月26日 水曜日 7:05 PM に Whenever誌面コンテンツ, okaさんの食楽人生 カテゴリーに公開されました。

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掲載日: 2011-01-26
更新日: 2011-10-10
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