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浅田次郎さんが国語特別授業 日本人学校の中学生に激励の言葉

中学生の質問に答える浅田次郎さん

中学生の質問に答える浅田次郎さん

授業の後で生徒たちと記念写真

授業の後で生徒たちと記念写真

集団下校する小学生を送る浅田さん

集団下校する小学生を送る浅田さん

 大連日本商工会主催の文化事業イベントで講演するため来連した作家浅田次郎さんが10月26日、中山区浜海中路の大連日本人学校中学部の国語特別授業の講師を務め、子どもたちに「一生懸命勉強して、たくさん本を読んで、立派な大人になってください」とメッセージを送った。
 講演会は同商工会が日中国交正常化40周年記念事業として、27日に同区長江路のホテル・ニッコー大連で開催。浅田さんは「大連の子どもたちを前に話をしていただけないか」との同商工会の要望を快諾、大連日本人学校への訪問が実現した。
 同校では中原由美子校長らが浅田さんを出迎え、まずは校長室で歓談。中原校長らと海外の日本語学校での教育実態や語学教育などについて話し合った後、小学部の各教室を回ったり、集団下校する小学生にあいさつしたりした。
 続いて浅田さんは、講堂で開かれた中学部の国語特別授業に参加。生徒40人の拍手に迎えられ、浅田さんは正面席に座って「僕は小学生のころから本を読み続け、中学1年になって自分で本を書いてみたいと思うようになった。僕の小説は中学生なら理解できる。まずは読んでください」と自己紹介を兼ねてあいさつした。
 授業は生徒たちの質問に浅田さんが答える形で進められた。「小説家になったきっかけは」「小説を書く上で心がけていることは」「生と死にかかわる作品が多い理由は」と言った質問に、浅田さんは丁寧に答えた。
 「本が好きで小説家になった。小説家としての憲法は3つある。わかりやすく書くことと、美しく、さらに面白い小説を書くこと。また、人間性を書くと言うことは生と死を書かざるを得ない。死の恐怖にとらわれる時期があるが、立派に生きることだけを考えて欲しい」
 そして最後に「全ての職業に言えることは、国語力が武器になる。国語力をつけるためにも本を読んでください。そしてこの学校は海が見える景色と、少人数制クラスの素晴らしい環境に恵まれている。一生懸命に勉強して立派な大人になってください」と締めくくった。
 授業の後は生徒代表から感謝の花束が贈られ、浅田さんを囲んで記念写真に収まるなど、生徒たちにとって思い出深い一日となった。

この投稿は 2012年11月15日 木曜日 5:37 PM に Whenever誌面コンテンツ, ニュース カテゴリーに公開されました。

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掲載日: 2012-11-15
更新日: 2012-12-19
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