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「第2回大連ジャパンブランド」プロデューサー JTB CHINAプロモーション営業部長 鈴木 隆功さん suzuki takanori

「第2回大連ジャパンブランド」プロデューサー JTB CHINAプロモーション営業部長 鈴木 隆功さん suzuki takanori
鈴木隆功さん

「多くの皆さんに来場していただき、日本の良さ、素晴らしさを知っていただきたいですね」

 日本の文化や製品を紹介する「第2回大連ジャパンブランド 」が、今年も3月21、22日に開催される。昨年は事務局メンバーとして携わり、今年は総責任者のプロデューサーとして、JTBの鈴木隆功さんが全体を率いる。その鈴木さんに、中国での交流事業の意義などについて聞いた。(関連記事は8ページ)

 日本の製品や文化、観光の魅力を紹介する交流文化事業「第2回大連ジャパンブランド 」が昨年に続いて、3月21、22日にハイテクパークのショッピングモール「万達広場」で開かれます。それにしても昨年は盛況でしたね。

 このイベントは、JTB CHINAが事務局となって、実行委員会や在瀋陽日本国総領事館大連事務所、ジェトロ大連、大連日本商工会の協力を得て開催しました。今年も同じ体制で取り組みますが、昨年は2日間で3万人近くの入場者でにぎわいました。ステージでは鹿児島のアイドルグループのライブや茶道、着物の着付け、空手など日本の文化を実演しました。ステージの周りでは、食品や文具など日本製品の販売ブースが設けられ、商品が売れ切れたブースもあったほどです。会場の雰囲気も友好的で、良かったですね。

 成功の理由はどう分析されますか。

 ジャパンブランドは、広州や成都 、青島など中国各地でも開催していますが、大連の場合は特有の地域性があると思います。それは、地元の人たちが日系企業で働いていたり、日本語を勉強していたり、日本に対する壁がないことです。それに日本人コミュニティーがまとまりよく、イベントを成功させる共通意識がとても強かったですね。さらに会場周辺には、学生やIT会社に勤務する若い人たち住んでいることも、大勢の皆さんにお越しいただけた要因になったと思います。

 今年のジャパンブランドはどのような内容で開催されるのでしょうか。

 商品販売や観光PRのブースは、昨年の24から大幅に増えて最多の32ブースを超えそうな状況です。ステージでの日本文化の紹介も盛りだくさんです。日本のポップカルチャーとして、女性アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の妹分の「チームしゃちほこ」が出演するほか、人気アニメの「名探偵コナン」ショー、茶道や着付け、空手、剣道などの披露も予定されています。入場者は昨年を上回るものと期待しています。

 鈴木さんは昨年、事務局の大連担当として携わりました。今回はイベント全体を仕切るプロデューサーに就任、陣頭指揮を執る立場に変わりましたね。

 今年2月の人事異動で大連勤務から、中国全体のプロモーションを統括する部門に移り、JTB CHINA本社の上海勤務となりました。中国各地で開催しているジャパンブランドなどの各種イベントの企画・運営、プロモーションに関連した仕事を担当しています。

 JTBは旅行会社ですが、まるで広告代理店のような仕事ですね。

 そうですね、旅行会社はツアー企画・催行、個人・団体旅行の営業が中心と思われがちですが、プロモーションも重要な仕事です。人が動くことによって経済性も発生してきます。岐阜支店勤務時代には地域活性化事業に携わり、行政や地域の皆さんと協力して様々な企画に携わってきました。そのひとつが「道の駅に行こう」事業。道の駅に行くことを目的にした地域活性化事業で、県内の道の駅に「道の駅コンシェルジュ」を配置して、利用者とふれあいを深め、同時に雇用促進につなげようというプランです。実は、社内にこうした事業を手がける「デスティネーション(目的地)・マネージメント(管理)・プロデューサー(制作責任者)」(DMP)資格が設けられていますが、私は第1期の資格取得でした。

 交流事業プロフェッショナルの鈴木さんですが、ご自身のテーマはどのようなことでしょうか。

 まずは大連ジャパンブランドを成功させることです。多くの皆さんに来場していただき、日本の良さ、素晴らしさを知っていただきたいですね。将来は、こうしたステージイベントを通して、日中の方々が民間交流できる商品開発を手がけたいと思っています。日中両国には政治面では難しい問題もありますが、日本の音楽や舞踊など様々なグループに中国で演技を発表していただき、直接、お互いがふれ合うことができれば、と願っています。

    「第二届日本品牌展(大连)」旨在传递日本的文化和产品,将在3月21、22两天举办。这期我们采访到担任本次活动的总负责人兼总执行者——JTB的铃木隆功先生,谈谈在中国举办这样交流活动的意义何在。
  “这次的活动,由JTB CHINA主办,在实行委员会、日本国驻沈阳总领事馆常驻大连领事办公室、日本贸易振兴会(大连)、大连日本工商会的大力协助下共同举办的。去年上一届的活动两天有近3万人次参与其中,热闹非凡。今年期待更多在中国
的人到来。”

経歴
 1973年、名古屋市生まれ。1992年に愛知大学文学部文学科(中国文学専修)に入学し、2年間の中国・武漢大学留学を経て1998年に卒業、日本交通公社(現在のJTB)に入社。名古屋、岐阜勤務から2012年にJTB CHINAへ転属、上海、大連勤務から今年2月に上海勤務となる。

インタビューを終えて
中国への思いがパワーの源
 中国に対する思いにブレはなく、腰が据わっている。鈴木さんは高校時代から中国の歴史に興味をもち、古代文学を漢文で読みはじめたという。大学は中国研究で定評のある愛知大学に進み中国文学を学び、中国語も身につけた。JTB入社後も中国勤務を希望し、14年後にその願いを果たした。
 名古屋、岐阜支店時代に地道な営業活動や交流イベントなどで経験を積み、その実績がいまの鈴木さんのパワーとなり、精力的に中国全土を駆け巡る。大連時代を含め、私も親しくさせていただいているが、一途に中国と向き合う鈴木さんの姿に、中国で生きる意味と元気をいただいている。
                          

猪瀬 和道

この投稿は 2015年3月8日 日曜日 6:40 PM に Whenever誌面コンテンツ, 巻頭インタビュー カテゴリーに公開されました。

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掲載日: 2015-03-08
更新日: 2015-03-08
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