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アジア市場経済学会の研究者が来連 企業訪問やシンポジウムで視察研修

来連したアジア市場経済学会の視察団
 日本の大学研究者や経済界の人たちで構成するアジア市場経済学会(本部・岡山理科大学内)のメンバー8人が、3月24日から27日まで大連を訪れ、海外視察研修を行った。
 来連したのは、経済学や経営学を専門とする会員で、団長の西澤信善特任教授(近畿大)、飯島高雄准教授(同)、秋山憲治教授(神奈川大)、高橋義仁教授(専修大)、小林守教授(同)、松野周治教授(立命館大)、Ngov Penghuy助教授(名古屋大学大学院)、田口奉童特任教授(同志社女子大)。
 同学会の海外視察研修は、海外で活動する海外会員の増加に伴い始められ、これまでにインドネシア、中国の昆明や武漢、ラオスで実施されている。
 今回の大連では、初日に公益財団法人神奈川産業振興センター大連代表処(中山区勝利広場、ラマダプラザ大連)を訪問し、宮崎弘一所長から「大連の概要や最近の経済動向」「中国で操業する場合の利点と欠点」「人民元の国際化や貿易決済」「中国の水問題」「関税の問題、中国の競争力」などの説明を受けた。
 2日目は、生活用品の製造や販売を行う「愛麗思(中国)集団」(アイリスオーヤマ、出口加工区)を訪問し、LEDや園芸用品、ペット用品、机や椅子などの工場を見学した。
 3日目は、ITソリューションの「Neusoft」(高新園区河口)で、アウトソーシング業の実態を視察。その後は、東北財経大学で、同大経済与社会発展研究院と「少子高齢化」を主要テーマとした学術シンポジウムを開き、西澤特任教授が「日本の農村の現状 ―大分県九重村町の例」、同大の張杭私教授が「産業転換に後れを取る就業構造 ―人材の観点からのミクロ分析」、高橋教授が「出生率の低下が都市にもたらす問題と対策」をそれぞれ発表し、フリーディスカッションで活発な議論が交わされた。
 西澤特任教授は「日中関係がビジネスにも影を落としていると感じた。だが、少子化問題は中国でも関心があるはずであり、環境汚染の問題には日中が協力して立ち向かうべき。福祉や介護の面でも共通の課題は多いだろうし、政治的な対立がある時だからこそ、積極的に協力関係を深めていきたい」と話していた。

この投稿は 2014年5月8日 木曜日 5:13 PM に Whenever誌面コンテンツ, ニュース カテゴリーに公開されました。

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掲載日: 2014-05-08
更新日: 2014-05-08
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