恵太太の季節を食す
第18回(最終回) カキのしぐれ煮
大連で一番おいしい海産物 「海のミルク」と言われているカキは、大連の代表的な海産物です。大連湾、旅順、石城島などで盛んに養殖され、今がグリコーゲン含量たっぷりの美味しい季節です。 古代ローマ時代から珍重され、ナポレオン、 […]
2013年3月6日第17回 麻婆豆腐
日本人に愛される中国料理 麻婆豆腐は日本で最もポピュラーな中国料理のひとつです。その誕生は清の時代と言われ、四川省の成都に住んでいた陳森冨の妻劉さんが、あり合わせの材料で作ったのが始まりと伝えられています。「麻婆」と […]
2013年2月6日第16回 けんちん汁
心と体に温かい和風スープ 最近、大連の街は時折雪が舞い落ちる本格的な冬を迎えました。温かい汁物が恋しくなり、スーパーの野菜コーナーにうず高く積まれている里芋を見て、けんちん汁を作ってみました。 里芋は、稲より早く、縄 […]
2013年1月8日第15回 大根の肉そぼろ煮
大根は秋から冬が一番みずみずしく、今が美味しい季節です。 大根は地中海沿岸が原産地とされていますが、 紀元前2500 年、エジプトのピラミッド建設に […]
2012年12月21日第14回 タチウオの揚げ煮
朝市場の魚屋さんで細い帯を並べたようなタチウオを見かけます。名前の由来は白銀に輝く帯刀の様子から来ていると思ったのですが、夜、浅い海に小魚を獲りに来る時は立ち泳ぎなので「立魚」になったとか。中国では「帯魚」と呼んでいます。
2012年11月15日第13回 サバの味噌煮
大連市内の市場では時々、新鮮なサバを見かけます。産卵を終えたサバは9月から11月にかけて、冬に備えて猛烈にえさを食べるので脂がたっぷりのっています。これが〝秋サバ〟と呼ばれる秋の味覚です。
2012年10月10日第12回 キュウリの朝鮮漬け
夏野菜を代表するキュウリは一年中売られていますが、今が旬の季節です。トマト、ナス、ピーマンなど夏野菜は体内の熱を外に出し、自然のラジエターの役を果たしてくれます。それに引き替え、冬野菜の大根、イモ、ゴボウなどの根菜類は体を温めてくれます。キュウリの原産地はインドですが、日本には中国を経て渡来し、別名「唐瓜」とも言われています。
2012年9月11日第11回 ジャガイモの細切り炒め
大きな幹線道路からはずれ、小さな住宅街の道に入ると、リヤカーに転げ落ちそうにたくさんのジャガイモを載せた露天八百屋さんを目にします。新ジャガの季節がやってきました。今回は中国でトマトと卵の炒め物と並び、家庭でよく食卓に上るジャガイモの千切り炒めに挑戦しました。
2012年8月17日第10回 グリーンアスパラとイカの炒め物
南ヨーロッパから西アジアが故郷のアスパラガスは、中国では黒龍江省、日本では信州、北海道が生産地です。各種ビタミン、タンパク質を構成するアミノ酸が含まれています。利尿作用があるので腎臓や高血圧の予防、動脈硬化の予防に効果があり、疲労物質を分解するアスパラキン酸もたっぷり含まれています。
2012年7月6日第9回 若竹煮
先日、世界貿易ビル近くの朝市をぶらついていたら、タケノコが目に飛び込んできました。大連では珍しい食べ物です。大連は竹がなく、馴染みがないようで、なかなか食卓に上がらないようです。タケノコは中国長江南部、台湾で産出され、日本でも北海道を除く本州で春を告げてくれる食品です。関東出身の私にとってタケノコは大好物。タケノコご飯、天婦羅、煮物など春をいただきます。
2012年6月6日第8回 牡蠣と豆腐の炒め物
大連の郷土料理といえば海鮮料理。その食材の代表格は何と言っても牡蠣でしょう。大連湾や旅順、石城島などで盛んに養殖され、秋から春にかけて海鮮市場や地域の露店にたくさん出回ります。調理方法は様々ですが、日本と同じように新鮮な牡蠣は生で食べることもあります。それでも生牡蠣は避けたほうが無難かも知れません。生牡蠣をレモンで食べたくなったら、信頼できる日本料理店に足を向けましょう。
2012年4月17日第7回 懐かしいオムライス
大連の街は最高気温が零度以上になることが少なくなり、1年で一番寒い季節になりました。このコーナーで取り上げたい旬の食材も少なくなっています。
2012年4月4日第6回 多春魚の南蛮漬け
私が住んでいる民生街には地元の人が買い物する市場があり、大型スパーでは味わうことができない活気に溢れています。魚屋さんをのぞくと太刀魚を始め、蟹、牡蠣の間に日本では見かけない魚が沢山並んでいます。
2012年2月24日第5回 大連特産小エビとクルミの甘露煮
大連もこのごろ、昼間でも零度以下の日が多くなりました。路上の八百屋さんの野菜は発泡スチロールの箱の中。見本として箱の上に乗っている野菜は凍っています。
2012年2月15日第4回 豚肉と酸菜の炒め煮
20年前に初めて訪れた北京。民家の前に山のように積まれた白菜や大根は、冬を迎える北京の風物詩でした。外が零度以下になっても水分がなくなることはなく、野菜の保存方法となっていました。古い民家に代わって高層マンションになった現在、白菜や大根はどのように保存しているのでしょうか。大連でもトラックの荷台に満載した白菜を路上で販売していたり、蛇腹に切った大根を洗濯用ロープに干したりしている光景を見かけるようになりました。いよいよ冬の到来です。
2011年12月12日第3回 餃子の皮のアップルパイ
紅葉の季節。東京から中央道を名古屋方面に向かう途中、駒ヶ岳を見ながら飯田を走る車窓にはリンゴ畑が広がります。よくも折れないものだと感心するほど、細い枝にびっしり真っ赤なリンゴが実っています。今頃は収穫が終り、リンゴの木も出産を終えたお母さんのようにほっとしていることでしょう。 大連はまさしく中国リンゴの生産地です。2000年以上も前から栽培されていましたが、ヨーロッパで品種改良されたリンゴは19世紀末に、山東省青島から遼寧省南部までの河北一帯へ伝わってきました。
2011年11月29日第2回 栗の渋皮煮
秋の味覚の栗が大連の市場にも出回ってきました。今回はその栗を使った渋皮煮を紹介しましょう。手間も時間もかかりますが、年に一度胃袋にも秋のご褒美をあげましょう。栗は中国原産で、栽培の歴史は4、5000年と言われています。日本でも縄文時代の遺跡から出土しており、重要な食糧とされてきました。栄養価も高く、タンパク質・脂肪・糖・でんぷん・ビタミンCは柿よりも多く、リンゴの数十倍と言われています。また、腎臓病・胃病・血流を良くし、下痢などの効能もあるそうです。
2011年10月11日第1回 杏ジャム
大連の市場巡りが大好きな「恵太太」さん。日本ではワーキング主婦として短時間に手早く、しかも美味しい料理作りの技と経験を積んできました。この大連でも店頭に並んでいる季節の食材を見つけては、料理づくりを楽しんでいます。そんな […]
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