Whenever誌面コンテンツ

新潟県人会が工場見学会を開催 自働化をテーマに佳能機械を見学

写真 加工工場を見学する参加者

 新潟県人会が主催する「自働化・省人化事例ご紹介、工場ご見学会」が5月16日、金州新区華盛達房地の佳能機械(大連)有限公司で開かれ、新潟県の企業を中心に11社から14人が参加した。
 工場見学会は、中国での人件費高騰や円安を受け、製造業でのコスト削減が緊急課題となっていることから、新潟県大連経済事務所の渡辺慎一所長と佳能機械(大連)の坪田貴尋総経理が、共通の問題意識で意気投合して実現した。
 佳能機械(大連)は2003年に設立し、自働化や省人化、半導体製造装置の設計、製造、販売を手がけている。主に、顧客からの個別受注生産を行うメカトロシステム事業部や半導体製造装置を開発するセミコンシステム事業部、コピー機やプリンターの部品を製造するキヤノンオートメーション事業部を柱としている。近年は、中国国内からの受注も増え、大連での今後の展開が注目されている。
 この日は、工場見学に先立ち、見学会のために来連した佳能機械(大連)の吉村幹雄董事長が「このような会を通し、人の輪、ビジネスの輪を広げていただきたい」とあいさつ。続いて、同社の組立室や設計室、加工工場を見学した。組立室では、1人分の工数を削減できるという自働化装置の実演や紹介が行われた。設計室では、設計や製作装置が、動画も使い分かりやすく説明された。加工工場では、部品加工の様子を見学し、品質への取り組みも紹介された。見学中も、装置の価格や品質、効果、購入後のサービス、教育制度などにつき、活発な質疑応答が行われた。
 見学後は、会議室で意見交換が行われ、坪田総経理は「日中間に文化の違いはあるが、弊社は弊社の文化を築きたい。ローカル企業に価格で勝つのは難しいが、品質では絶対に負けない。納期遵守や技術力、開発力といった信頼関係で勝負をしていきたい」と意気込みを語り、吉村董事長も「我々も、外部の方々の意見を聞けて参考になり、気づかされた部分もある」と振り返った。最後に、新潟県人会の草野則幸会長が「コストの上昇に伴い、省人化や効率化は必須となっている。有意義な見学会だった」と締めくくりのあいさつをした。
 渡辺所長は「労働集約型産業では、コスト削減は共通のニーズであり、期待通りの議論ができていた。有意義な意見交換もでき、成功だったと思う」と開催の手応えを語った。新潟県人会への問い合わせは、同事務局(電8369-5458)、佳能機械(日本名・キヤノンマシナリー)についてはサイト(http://www.canon-machinery.co.jp/、http://www.factorynetasia.cn/jp/company/429854)へ。

この投稿は 2013年6月14日 金曜日 11:09 AM に Whenever誌面コンテンツ, ニュース カテゴリーに公開されました。

コメントをどうぞ

掲載日: 2013-06-14
更新日: 2013-06-14
クチコミ数: 0
カテゴリ
エリア