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大連傑愛克表面精飾科技園開発有限公司董事長 孔 嘉君さん kong jiajun
「一市民の私にできるのは、友好の気持ちを伝え、経済面、個人的にも友好的な関係を維持すること」
大連の長興島に近い普湾新区で東北地方では初となるメッキ工業園の建設が進んでいる。汚水処理施設などを整えた最先端のクリーン工業ゾーン。日本企業の誘致を目指し、今年6月の開園に向けて着々と準備が進んでいる。工業園を建設、管理する大連傑愛克表面精飾科技園開発有限公司董事長の孔嘉君さんに工業園の概要について聞いた。
ものづくりで欠かせない工程がメッキ加工。孔さんの会社が建設から運営、管理を担う大連表面精飾科技園(J-ECOメッキ工業園)が間もなく完成しますね。どのような工業園なのか、ご紹介していただけないでしょうか。
メッキ加工に特化した工業園は東北地方で初めてです。建設地は大連市普湾新区の松木島化学工業園区内にあります。市内から約60キロのところで、瀋大高速道路から長興島高速道路に入った松木島インターチェンジのすぐ近くでとても便利な立地。第一期では約20万平方メートルを開発し、ここに20棟の工場建屋を建設します。建物総面積は約10万平方メートルに達します。
工事はかなり進んでいると聞いていますが。
今年6月の開園に向けて着々と準備を進めています。建屋は10棟が完成し、残りの10棟も内部工事を残すだけとなっています。メッキ加工で重要な汚水処理場も7月までには使用可能となり、1日あたり6000トンの汚水を処理することができるようになります。
環境汚染問題は大連市にとっても大きな課題です。J-ECOメッキ工業園に対する市政府の期待も大きいようですね。
その通りです。J-ECOメッキ工業園は市政府の政策に基づくもので、市政府から私どもが委託を受けて建設、運営、管理するのです。現在、大連市内には100社以上のメッキ加工業者が分散して操業していますが、汚水処理システムが完備されていないため、金属汚染は深刻です。このため、メッキ工場をJ-ECOメッキ工業園に集中立地させ、環境問題をクリアするのが最大の目的。メッキ工場の新規建設はJ-ECOメッキ工業園だけしか認められず、既存の工場も2014年末までに工業園への移転が義務づけられています。
環境汚染対策と言えば、日本が先進技術を持っています。日本のシステムは導入されるのでしょうか。
汚水処理は日本の技術を取り入れる方向で計画を進め、配管や様式などの基礎部分はすでに出来上がっています。しかし、昨秋以来の中日関係の冷え込みで、システム導入の話は立ち消えになってしまいました。今はドイツの技術を導入する方向で検討を進めているところです。
両国の関係がメッキ工業園の建設にも影を落としているのですね。
とても深刻です。第一期は日本企業を誘致する予定で、関係悪化の前は日本企業の40社近くが入園を希望していました。ところがほとんどの会社が二の足を踏んで、進出を希望しているのはわずか3、4社。昨秋の前は日本のメッキ工業団体のトップが視察に訪れるなど、非常に良好な関係にあったのに、非常に残念ですね。
この現状を打開するにはどうしたら良いとお考えでしょうか。
両国の国交が正常化になったのは私が中学生の時でした。その時の高揚した気持ちは今でも記憶にあります。以来、日本に留学する中国人が増え、中国に進出する日本企業も多くなりました。私自身も社会人になってから中日貿易に携わり、日本へは数十回も訪問しています。日本の友人もたくさんできました。一市民の私にできることは、友好の気持ちを伝え、経済面、個人的にもこれまでの友好的な関係を維持することです。日中両国が争うことは愚かなことです。
これからのJ-ECOメッキ工業園の方向性についてお聞かせください。
先ほども話しましたように、第一期は日本企業の工業団地にする計画でしたが、現状では国内企業も対象にして誘致活動を進めることも検討しなければならないでしょう。しかし、日本のメッキ技術は素晴らしく、日系企業が入園すれば、中国国内でも最先端技術のメッキ工業園となることは間違いありません。日本の企業に安心して入園してもらえるような環境をより一層整えて行きたいと思っています。
【中文】
东北地区首例电镀工业园正在大连长兴岛附近的普湾新区建设当中,此工业区包含了污水处理等先进设施。今年六月将正式投入使用,并希望与日本企业合作。建设并管理工业园的大连杰爱克表面精饰科技园开发有限公司董事长孔嘉君先生说道。
“强化电镀加工的工业园在东北地区还是首次,地址选在了离市内仅仅60公里的大连普湾新区的松木岛化学工业园区内,地理位置极佳。第一期工程建筑总面积达10万平方米,建成厂房20栋。日本的电镀技术较先进,如果日本企业进军园区,此区一定会成为中国国内最先进的电镀工业园。所以为了让日本企业更安心的进入园区,正在做进一步的规划。”
【経歴】
1959年8月、長春市生まれ。吉林省財貿学院(現在の吉林財税高等専門学校)を卒業後、大連市対外貿易局に入局。その後、市政府系の貿易会社に移り、1985年に部門経理に就任した。2009年2月、岐阜県に本社を置く日本豊実精工株式会社との合資会社「大連傑愛克企業管理有限公司」を設立、2010年1月に独資の大連傑愛克表面精飾科技園開発有限公司を設立した。
【取材を終えての見出し】
杞憂晴れて笑顔戻る日を
孔嘉君さんが初めて日本を訪れたのは今から27年も前の1986年4月だった。「街は近代的で、自己管理に厳しい日本人の姿に感動した」と、今でもその時の印象が鮮明に残っている。以来、頻繁に日本を訪れ、月に2、3回も出張したこともあったという。
それだけに緊張高まる両国関係の現状に心を痛める。「日中韓の3か国が仲良くして、平和で発展するアジアを築かなければ」。日本の居酒屋が大好きで、日本の骨董品収集が趣味の孔さん。両国の行く末が杞憂に終わり、晴々とした笑顔が1日も早く戻ってくることを願いたい。
猪瀬 和道
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更新日: 2013-02-06
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